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トトロ先生。 



2010年 2月4日(木)


内分泌の受診後、緩和ケアをされている血液腫瘍科のI先生に
初めてユウタを診て頂きました。

I先生の名前を聞いて、私はすぐにピンと来ていました。
お会いしてみたかった先生だからです。


肝芽腫の会で定期的に行われている、
小児がんの疼痛管理を考えるシンポジウム
~子どもが笑顔でいられるように~
」のお知らせを見ていて

シンポジウムの演題内容から、きっとI先生は
痛みを抱えた患児を中心に家族へも寄り添って下さる先生なのだと想像していました。


でも、私は緩和ケアというものに対しての大きな誤解があり
そして医療麻薬に対しても知識の無さから「怖い」という勝手な思いこみもあって
シンポジウムに参加して話を聞いてみようという勇気が出ませんでした。








I先生の診察を受ける時、ユウタはいつもより増して
とにかく絶不調な状態でした。

ユウタには申し訳ないけど、これはちょうど良いと思っていました。


私が普段のユウタの様子を言葉で伝えるだけよりも
痛みで苦しんでいる状態をそのまま診て頂ける方がより伝わるはずだし

これまで医師に痛みの様子を伝える時、説明し難いユウタの状況に私も
もどかしく感じる事が多々あったからです。



整形外科、内分泌、と二科の受診を終えて
車いすにのったユウタはいつものように頭痛を訴えて、しばらく泣いていました。

診察室に入ると、ユウタも最初は
気持ちを奮い立たせて先生の話を聞いていたんだけど
眉間にシワを寄せて目を閉じ、そのまま意識が遠くなっていきました。


「ユウタ君、今も痛いの?」

「眠たいの?痛いの?」


先生がユウタに色々と問いかけても、答えられないほどでした。

パパも私もユウタを揺さぶったり、肩をたたいたりして起こそうとしても
一瞬 目を開けて、それでも起きている事に耐えられずに眠ってしまいました。

もう、車いすにもまともに座って居られない状態でした。







「これは、おかしいよ。」


痛みがあると寝てしまうなんて、おかしい事です。

普通は「痛くて眠れない」という事になるはずなんです。

痛いのに眠ってしまうなんて・・・。



これじゃ、生活していけないね。

何とかその痛みと傾眠の症状を無くさないと。








先生とは長い時間はなしをしていたような気がします。

ユウタもすっかり車いすで眠ってしまって、
私もパパも、医療用の麻薬に付いての戸惑いを素直に伝え
それについても先生は分かりやすく話してくれました。


医療用麻薬は最後の手段として
だけど麻薬が効かないとなると、他は何も効かないという事だから
まずは中枢神経に効果のある薬を使用してみましょうという事になりました。


デパス錠0・5mgを2週間。

そして疼痛時における鎮痛薬として
リン酸コデイン10%散を使う事になりました。


リン酸コデインは化学構造上モルヒネと極めてよく似ているが
その作用はモルヒネよりはるかに緩和で、鎮痛作用はモルヒネの約1/6、
精神機能鎮静作用は約1/4、睡眠作用も約1/4程度とされている。









まずは、これらを使用してみましょう。

大丈夫。
まだ考えはたくさんあるから。



くまのプーさん、となりのトトロ、そんなイメージのI先生(失礼

思っていた通り、素敵な先生でした。






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[ 2010/02/04 23:59 ] 緩和ケア | TB(0) | コメント(-)

チラーヂンを ・・・。 


   
2月に入ってもユウタの調子はとても悪くて。

主な症状は、やはりヒドイ頭痛です。
それはどんどん悪くなっているような状態でした。




学校も休んだり早退したり、そんな繰り返しの日々。

泣いて痛みを訴えるので、救急に掛ったり
掛り付けの大学病院に行ったり。

それでも解決しないので
そのまま子ども病院へ行ったり・・・。




何だか、もう諦めるしかないのかなって一瞬立ち止まってみても
隣の辛そうなユウタを見て、たまらない気持ちになります。

「頭痛と、うまく共存しながら生きて行く」という事には
まだまだ納得できない私でした。




何とか原因を究明して、まるごと取り去ってあげたい。

頭の中には その思いだけ。


それ以外の考えは「妥協」なのだと思い込んでいました。








ユウタは毎日の薬を自分で用意して自分で飲むのですが
念の為に飲み終わった薬のゴミは私が処分して、確認だけしていました。

これまで間違えたりする事もなかったし、薬を嫌がる事もなかったから
信用していたというか、それほど真剣に確認もしていませんでした。


はっきり言えば、ユウタに任せていたという事。

私がそんなユウタに、ただ甘えてました。



「この子は大丈夫。」

そうやって自分の都合のいいようにね。






毎月貰う1ヵ月分の薬の他に、大学病院から入院中にもらった分もあるので
ストックで全種類1ヵ月分余計に在庫として家にあります。

何日か前に、なぜかチラーヂンだけが無くなっている事に気が付きました。



前回、子ども病院で私がもらい忘れたのかと思って、
救急に掛ったついでに1週間分を新たに処方してもらいました。

そして、しばらく経って気が付いたんだけど
なぜかその、頂いたばかりのチラーヂンが、もう無い・・・。


今回は1週間分をきちんと確認したし、無くなるなんておかしいから
ユウタを問い詰めたら、朝と夜の2回飲んでいたらしく。


つまり、1ヶ月くらい倍量のチラーヂンを飲み続けていたんだよね。

こっそり。




なんで?って聞くと、やっと理由を話してくれて
「痩せると思った。」って・・・。


薬をいっぱい飲めば、もっと痩せて
もっとお菓子とか食べられると思ったって。

公園で友達がコンビニのお菓子を買い食いしていて、うらやましかったって・・・。





優大の ここの所の頭痛と体調の悪さは、けっこうヒドイ状態だから
薬の影響も絶対にあると思い、処方してくれた子ども病院に電話しました。

主治医の先生は不在だったので
夜勤の先生に話したら相当ビックリしていたけど

「今、意識などはおかしくないようなら
明日もう1度主治医の先生に電話して相談して下さい」と言われました。

ユウタの今回の間違った服用では
 血液検査での甲状腺数値が少し高めになった以外、体に影響は有りませんでした。







飲んじゃっていたものを今どうする事も出来ないし、もう仕方ないけど

何をしていても涙が止まらなくて、悔やんで悔やんで
本当に苦しくなりました。




優大の想いも切ない。

そして自分の不甲斐なさ、
任せてしまっていた事、面倒になっていた事・・・ホント情けない。





チラーヂンという薬についてここをclick!

今回、初めて知ったんだけど
「チラーヂン」で検索してみると”ダイエットに有効!”といった情報であふれています。

ユウタは それを知っていて倍量服用していたのではなく
ただ、やみくもに「何でもたくさん飲めば、その分効果を得られる」と思ったようです。

・・・ちなみに、痩せませんでしたよ。







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[ 2010/02/05 00:00 ] 日常 | TB(0) | コメント(-)

感謝の集い 


   
2009年 2月17日(水)



チヒロが作ってくれたクッション。すごくカワイイ(^-^)

お気に入りです。


チヒロの手作りクッション



この春、チヒロは中学生になります。

小学校では最後の授業参観・・・「感謝の集い」が行われました。


クッションは その時に子どもから親へと
メッセージカード付きで手渡されました。

何となく、お互い照れくさかったなぁ(笑










チヒロ関係の事で学校に行くのは、どこか安心します。



ユウタの方だと心がピリピリ、相当 構えてしまいます。

それは私の「ココロ」の問題です。



色んな雑念で、真っ直ぐにユウタの事を見ていられない自分の事が
その時はイヤでたまらないんだけど

家に帰って思い返したり
仕事から帰宅したパパにその日の様子を話しているうちに
やっと落ち着いて、ユウタの成長や頑張っている日々を実感できます。

時間差あるけど、そういうふうに思えるのだから良しとしよう(^-^)













チヒロ



もうすぐ、小学校も卒業だね。



メッセージカードには
「ママ、パパ、ありがとう」って書いてあったけど

こちらこそ、ありがとうチヒロ。




チヒロのクッション





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[ 2010/02/17 23:59 ] きょうだいの事 | TB(0) | コメント(-)

ナルコレプシー ・narcolepsy 

   
2010年 2月18日(木)


この日は午後から緩和ケア・I先生の受診日でした。

前回、処方して頂いた薬を2週間服用してみての報告と
痛み止めを使っての様子(効果)を伝えました。


「残念ながら、頭痛や傾眠の様子に良い変化も無く
 痛み止めも副作用(眠気)が強くて1度しか使用できなかった」


そう伝えると一瞬、間をおいて先生が・・・

「ユウタ君、多分ナルコレプシーじゃないかと思うんですよ。」



ナルコレプシー?
ナルコプレシー?

・・・ぁあ~~~~~~、それ知ってる!!!


「頭痛」とか「眠ってしまう」とか「視床下部」とか
今までさんざん、そういうキーワードでユウタの事を調べまくってきて
もう何度も何度も「ナルコレプシー」にヒットしていたからです。

いつだったか「ユウタはナルコレプシーという病気ではないですか?」と
半信半疑、他科の先生方に聞いてみた事があったのですが

「それはないでしょう~」と、話はそこで終わっていました。

私も「まさか」との思いがあったので
ナルコレプシーではないのなら、まぁいいか・・・と。








そうか・・・・・。

やっぱり、ナルコレプシーか。









ナルコレプシー・narcolepsy


日中、前触れもなく突然睡眠に陥る 突然に耐え難い眠気に襲われる。

場所や状況を選ばず起きる強い眠気の発作を主な症状とする脳疾患(睡眠障害)。

ナルコレプシーの直訳は『Narco = 眠り』&『Lepsie = 発作』なので
和訳すると「眠り発作」となる。


日本では周囲から見た患者の様子から「居眠り病」「過眠症」とも呼ばれる事があるが、
正確な病名としては不適切である。

原因から判断した場合、「睡眠統制脳視床下部病」と表現した方が核心を突いている。

このように一般への知名度が極めて低いうえ、専門医が少ないため、
罹患者に対する正しい診断・治療が受けにくいことや、
まわりの人間からの理解が得られないなど、
罹患者には精神的にも大きな負担がかかっているのが現状である。

ナルコレプシーは、脳(視床下部)の病気であり、気合いで治る類の病気ではない

適切な治療を病院で受け、少しずつ回復させていく必要がある。




*****************************************************************



ナルコレプシーについて
分かりやすく書かれているものをネットで探している時に

「周りの人から理解を得られない」
「気合いで治る類の病気ではない」

という記述をみて、この病気の本当の大変さを
少しだけ分かったような気がしました。

もちろん病気の本人でなければ本当の所は分からないものだけど。


そして、またこういう理解を得づらい病気が一つ増えてしまった・・・
という重たい気持ちにもなりました。








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[ 2010/02/18 23:59 ] ナルコレプシー | TB(0) | コメント(-)

アナフラニール 

   
ナルコレプシーだろうとの診断(←前回記事)に

「やっぱり・・・」といった納得の思いと
「何でユウタばっかり~!」な怒りの気持ちがゴタゴタ入り混じりつつも

ユウタに起こっている頭痛とナルコレプシーとの関連性を聞いて
頭痛からは解放されるのかもしれないという期待も沸きました。




I先生の見解ではユウタの場合、
脳腫瘍の摘出手術時に視床下部の中枢神経に傷がついてしまった事によって
自律神経発作が起こっているのでしょうとの事でした。

痛みなどを感じる神経に傷があって、そこに刺激があるから頭痛が起こる。

そこで、中枢神経に作用のある薬を飲んでみる事になりました。




「アナフラニール錠・10mg」

神経系及び感覚器官用医薬品
中枢神経系用薬
精神神経用剤
イミプラミン系製剤




一日一回、就寝前に一錠服用がスタートしました。






ライン





今まで頭痛解消のために色々と試してきて、
だけど惨敗続きで、そのたび親子でガツ~ンと落ち込んで。

「頭痛とうまく付き合う」という考え方を
私はどうしても受け入れられず
どうにか痛みをなくしてあげたくてジタバタしてきました。



でも今回は、痛みや傾眠の原因など
色んな事が分かって来ている中で始まる新しい薬なので
今度こそは頭痛から解放されるかもしれない!という気持ちでいっぱいでした。

あんまり期待しないようにしようと、ストップもかけていたけどね。
(ダメな時のガックリ感が怖いので)








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[ 2010/02/18 23:59 ] 緩和ケア | TB(0) | コメント(-)

頭痛が消えた。 

   
2010年 2月18日(木)の受診時に
I先生から処方して頂いたアナフラニールを早速その晩から服用してみました。

就寝前に指示通りの量を飲み
「どうか薬が効いて、頭痛がなくなりますよ~に!」って
ユウタと手を握り合って布団に入ったのに・・・

いつもと同じく
「ママ~、頭痛い」とユウタが泣きながら目を覚ましました。



  中枢神経に効果のある薬は、他にもまだあるし
  これが効かなかったからと言って絶望的にならなくても大丈夫です。

  順番に試していくしかないのでユウタ君には可哀想ですけど
  まだまだ策はあるので心配しないで




I先生の言葉を思い出していました。

ユウタも同じ事を思い出していたようで
「まだ作戦があるって先生が言ってたから大丈夫だよね」って。


薬が効かなかった事で私をがっかりさせないようにと
ユウタはわざと明るく「大丈夫!」をアピールします。

そんなふうに子どもに気を遣わせるなんて
私は相当なダメ親だな。


何だか、何もかもが不憫に思えてきます。












しかし翌朝。


「頭が少しも痛くないんだよ!」と
元気に犬×3匹のお世話をしているユウタが・・・。



も~~~、信じられないくらい元気!

その代わり、なぜかいつもよりも増して食欲旺盛な様子なんだけど
そんな事どうでもいいくらい、元気なユウタに感動でした。






その日から、あんなに悩み続けてきた辛い辛い頭痛が ぴったりと止まり
痛い!と泣きながら眠ってしまうような事もなくなりました。

学校でも保健室に行く事はほとんど無くなりました。


放課後にはユウタのクラスメートが数人で家へ遊びに来るようになったり
身体だけではなく、生活にも大きな変化がありました。





大袈裟ではなく、家族の生活も大きく変わりました。


ユウタと普段の買い物にも行けるし
夜中も痛みで目覚めたりしないから朝まで続けて寝ていられる。


旅行に行こうか?
バーベキューでもしようか?

楽しい事をたくさんしなきゃ損!・・・みたいな(笑)




「頭痛が無いって幸せだね~」というのが
しばらくの間、家族みんなの口癖となっていました。






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[ 2010/02/25 23:59 ] 緩和ケア | TB(0) | コメント(-)
書いている人

ななえママ



●冨塚 七枝

神奈川県在住、2児の母。
ツイッターは@Na7e_

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●メールは右サイドバー1番下の
メールフォームよりどうぞ。

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Family

冨塚 七枝


僕、ユウタです。 ユウタ


2000年10月生まれ。
現在、特別支援学校1年生。
4歳の時に「頭蓋咽頭腫」という
脳腫瘍を発覚。5歳で再発。

7歳の時 骨の病気である
大腿骨頭すべり症を発症。

現在は汎下垂体機能低下症。
尿崩症。
体温調節障害。
視床下部性肥満
高次脳機能障害

もう少し詳しい経過は
以下↓をご覧下さい。

ユウタは4歳の時に
頭痛と嘔吐をくり返した為
念の為にと受けたCT検査にて
「頭蓋咽頭腫」という脳腫瘍が見つかりました。

・頭蓋咽頭腫
(ずがいいんとうしゅ)
craniopharyngioma
(クラニオファリンジオーマ)

頭痛と嘔吐の症状は
水頭症を併発していた為に
起こっていた症状でした。

腫瘍摘出の為に受けた
1度目の開頭手術では
全ての腫瘍を摘出する事は出来ませんでした。

その後すぐに再燃し
その時もまた水頭症を併発していました。

腫瘍により流れにくくなっている髄液を流しやすくする処置としてすぐにシャント手術を受けました。

2度目の開頭手術には福島孝徳先生に執刀して頂き、見える範囲の腫瘍を全摘出できました。

手術の後遺症により
視床下部性の
汎下垂体機能低下症、
尿崩症
高次脳機能障害に。

使用中の薬は
・チラーヂン
・プレドニン
・成長ホルモン
・防風通聖散
・ゴナドトロピン注射
・ミニリンメルトOD錠

視床下部性の肥満の為、高度肥満に陥りました。


7歳の時に下垂体機能低下症の影響からと思われる「大腿骨頭すべり症」という足の病気になりました。(両側)

両足の大腿骨部分にボルトを埋める手術を受け、リハビリの為、肢体不自由児施設に約半年間入院しました。

小学校は3年生までは なんとか普通級で過ごしましたが
4年生になると同時に「病弱児支援級」を学校に設置してもらい、中学校でも病弱級にお世話になり過ごしました。
高校からは支援学校高等部へ。

●不安な気持ちで
   ここに訪れた方へ

ここに書いてある事は
ユウタに起こった症状と
その経過です。
頭蓋咽頭腫のお子さん全てに当てはまるものではありません。

同じ病気であっても、それぞれ症状も経過も違っています。



私、チヒロです。 チヒロ


1997年生まれ。
現在、専門学校1年生。
一見クールな奴に見られがちだけど、実はかなり笑える女子です。ギターで弾き語りをしたりライブをしたり楽しんでいます。


*************************

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