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シャント結紮後・自宅にて 

   
前回記事(←クリック)の続き




夕食後は家族そろってTVを見たり
ユウタは頭痛も無く、ずっと折り紙を折っていました。

「ユウタの頭痛を治してくれた先生や看護師さんに
今度、病院で会った時 ありがとうってプレゼントするんだ!」

そう言って、はりきっていました。
すごく楽しそうでした。



いつもだったら、大抵は夕飯後も
頭痛の為にグッタリとしているユウタです。


「あんまり無理すると、頭が痛くなっちゃうよ!」

・・・もう、このセリフは私の口癖になっちゃってるのかな。

寝転んでマンガを見ていたチヒロが、そんな私の言葉を聞いて
「でも、もう頭は痛くならないんでしょう?」って。


そうだったね~と返事をしつつも
ユウタがまた、いつ「頭いたい」って言い出すか

私は とても心配でした。





胸の傷口にシャワーが掛らないようにしながら お風呂に入って
ユウタは結局、退院後は1度も頭痛を訴える事なく、布団に入りました。


私は、どっと疲れが押し寄せるような感覚の中にいました。

急変しないだろうか。
ステロイドの量も大丈夫なのだろうか。

やっぱり、両手をあげてバンザイ!って出来るほど
まだまだ安心できないような気持ちでした。





ユウタが眠りにつき、少し安心した矢先
突然、「頭いたいよ~!!!」と泣くように訴えました。


退院早々に買い物に出かけたり、少し夜更かしもさせちゃったし
やっぱり無理をさせてしまったかな・・・。

下垂体機能低下症であるユウタにとっては
シャント以外の点でも頭痛の原因は、あるはずなので
自宅に戻ってからも、いつもの倍量のステロイドを服用していましたが

頭が痛いよ~と上半身を起き上がらせたかと思った瞬間に
ユウタが急に嘔吐しました。


とりあえず、嘔吐してしまったのでステロイドを再度服用させて
服を着替えさせると、そのまま何も無かったかのように
ユウタは寝てしまいました。






この頃、チヒロが少し体のだるさを訴えていて
喉が痛いとか、くしゃみが出るとか、そんな状態でした。


ユウタも時々、くしゃみが出たり鼻水が出ると言っていたので
もしかしたら軽い風邪をひいているのかもしれないと感じていました。

ユウタはそんな軽い症状の、例えば風邪のひき始めであっても
副腎不全のような症状をあらわす事が、これまで何度もあったので

今回の入院、手術、と重なった軽い風邪が
頭痛や嘔吐の原因かもしれないと、そう思っていました。



それからユウタは、何事もなかったかのように
そのまま朝まで、ぐっすり眠っていました。


風邪気味なんだろう。
ストレスもあったんだろう。

シャントを疑う事もなく、そんなふうに考えていました。







翌日、いつもなら空腹に耐えられずに
遅くても5時には目覚めるユウタが、9時近くまで起きませんでした。

朝食を摂ると、自ら布団に戻って寝てしまいました。



「頭、いたいの?」

「うん、少しだけ・・・」


そして、風邪っぽさを訴えていました。



ステロイドを増量させて、様子をみていましたが
ひたすら眠り続けるユウタの不自然さに
これはちょっと、違うでしょう!!!と私が気づきはじめた頃、

少し前からメールでユウタの頭痛についてを
相談させて頂いていた先生より、自宅に電話が・・・。


昨晩、シャント結紮後のユウタの様子(急に嘔吐した事など)を
先生にメールしていたのですが

その私からのメールを「今、読んだところです!」と
お忙しい中、わざわざ連絡してきてくれました。



「メールの内容からすると、危ないよ。

       すぐに病院に行った方がいい!」



半日くらいで、死んじゃいますよ。



その言葉で、一気に気が動転してしまって
先生の、その後のお話は あまり覚えていません。

電話を切ってユウタを見ると
さっきよりも様子が明らかに「変」でした。

数分ごと、数秒ごと、どんどん様子がおかしくなっていきました。


大きな声でユウタに呼びかけても、うっすらと微笑んでいて
はっきりとした反応はありません。

叩いても揺すっても、つねっても意識が遠く
会話も成り立たない、そんな状態になりました。




どんどん意識の遠くなっていくユウタに声を掛け続けながら
急いで病院に電話をして、状況を話すと

「すぐに救急車で来て下さい!」と言われました。


119番に電話して、相手に状況などを説明しながら
今思うと考えられないくらい冷静に、ユウタの着替えなどを荷造りして
救急車の到着までに病院への準備は完ぺきに整っていました。

救急隊員の方が家の中に入り、ユウタに声を掛けても
一瞬だけ目を覚まして、そのまま意識が無くなるといった感じでした。




「ママ、今まで本当に ありがとう。」

意識もうろうとする中で
ユウタが私に ぼんやりと呟きました。





私は涙も出ませんでした。

慌ただしい光景を、ただ茫然と立ち尽くして見ていました。






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[ 2009/08/21 00:01 ] シャント結紮術 | TB(0) | コメント(-)
書いている人

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●冨塚 七枝

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Family

冨塚 七枝


僕、ユウタです。 ユウタ


2000年10月生まれ。
現在、特別支援学校1年生。
4歳の時に「頭蓋咽頭腫」という
脳腫瘍を発覚。5歳で再発。

7歳の時 骨の病気である
大腿骨頭すべり症を発症。

現在は汎下垂体機能低下症。
尿崩症。
体温調節障害。
視床下部性肥満
高次脳機能障害

もう少し詳しい経過は
以下↓をご覧下さい。

ユウタは4歳の時に
頭痛と嘔吐をくり返した為
念の為にと受けたCT検査にて
「頭蓋咽頭腫」という脳腫瘍が見つかりました。

・頭蓋咽頭腫
(ずがいいんとうしゅ)
craniopharyngioma
(クラニオファリンジオーマ)

頭痛と嘔吐の症状は
水頭症を併発していた為に
起こっていた症状でした。

腫瘍摘出の為に受けた
1度目の開頭手術では
全ての腫瘍を摘出する事は出来ませんでした。

その後すぐに再燃し
その時もまた水頭症を併発していました。

腫瘍により流れにくくなっている髄液を流しやすくする処置としてすぐにシャント手術を受けました。

2度目の開頭手術には福島孝徳先生に執刀して頂き、見える範囲の腫瘍を全摘出できました。

手術の後遺症により
視床下部性の
汎下垂体機能低下症、
尿崩症
高次脳機能障害に。

使用中の薬は
・チラーヂン
・プレドニン
・成長ホルモン
・防風通聖散
・ゴナドトロピン注射
・ミニリンメルトOD錠

視床下部性の肥満の為、高度肥満に陥りました。


7歳の時に下垂体機能低下症の影響からと思われる「大腿骨頭すべり症」という足の病気になりました。(両側)

両足の大腿骨部分にボルトを埋める手術を受け、リハビリの為、肢体不自由児施設に約半年間入院しました。

小学校は3年生までは なんとか普通級で過ごしましたが
4年生になると同時に「病弱児支援級」を学校に設置してもらい、中学校でも病弱級にお世話になり過ごしました。
高校からは支援学校高等部へ。

●不安な気持ちで
   ここに訪れた方へ

ここに書いてある事は
ユウタに起こった症状と
その経過です。
頭蓋咽頭腫のお子さん全てに当てはまるものではありません。

同じ病気であっても、それぞれ症状も経過も違っています。



私、チヒロです。 チヒロ


1997年生まれ。
現在、専門学校1年生。
一見クールな奴に見られがちだけど、実はかなり笑える女子です。ギターで弾き語りをしたりライブをしたり楽しんでいます。


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